魚の目とたこ(胼胝)の違いや見分け方は!?
魚の目とたこは共通する部分も多いですが、違いに着目すると簡単に見分けることができます。
魚の目 | たこ(胼胝) | |
芯の有無 | 角質の中心に芯がある | 芯がない |
痛み | 押すと芯が神経を圧迫するため 痛みがある |
通常、痛みはなし |
見た目 | 外側が少し盛り上がり、 その中央が少しへこんでいる |
黄色みのある皮膚が硬くなり、 なだらかに盛り上がっている |
できる部位 | 通常は足の裏にできる | 足の裏以外にも、生活習慣や職業、 クセなどにより、様々な部位にできる |
魚の目とは?原因は?
魚の目について
魚の目は、皮膚が繰り返し摩擦や圧迫を受けることで、角質が厚く硬くなり形成される角質肥厚です。患部は小豆ほどの大きさで、中央にくぼみや白い点が現れ、小さな目のように見えるため「魚の目」と呼ばれます。
魚の目の原因
魚の目は、皮膚が継続的または断続的な物理的刺激から身を守るために角質が変化するもので、他人や他の部位に感染することはありません。主な原因は、足に合わない靴による圧迫や刺激です。
魚の目の症状
初期症状
初期段階では患部に白い芯が見え、痛みはそれほど強くありませんが、放置すると患部が広がり、周囲にも角質や芯ができやすくなります。
主な症状
魚の目の芯が皮膚の深部に向かって増殖していき、神経まで達すると痛みを伴うことがあります。放置すると芯がさらに大きくなり、滑液包炎を引き起こす場合もあるため、早めの除去が重要です。
魚の目の治療
魚の目の治療は、外用薬の使用や角化部位を削り、芯を除去する治療が中心となります。
外用薬(サリチル酸)
サリチル酸は、硬くなった角質を柔らかくする作用があり、サリチル酸を含む角質溶解剤(17%含有コロジオン、40%絆創膏、40%尿素など)を患部に塗るか貼ると、角質の除去がしやすくなります。ただし、周囲の皮膚にも影響を与えるため、患部より少し小さい範囲で使用し、ワセリンで正常な皮膚を保護すると良いでしょう。
角化部位を除去(削る)
角質を柔らかくした後は、ハサミやメス、やすり、または軽石で硬くなった部分を取り除くと効果的です。魚の目は芯を除去しないと再発しやすいため、皮膚科での丁寧な摘出をおすすめしています。さらに、魚の目の下に潰瘍がある場合は、細菌感染のリスクがあるため、潰瘍部分の洗浄も必要です。
たこ(胼胝)とは?原因は?
たこ(胼胝)について
たこ(胼胝)は、皮膚が長期間同じ場所で刺激を受けることで角質が厚く硬くなってできる症状です。圧迫しても痛みや赤み、かゆみは少なく、触覚が鈍くなることがあります。通常は足裏や指にできやすいですが、生活習慣や癖によってペンだこや座りだこなど、様々な部位に発生します。
たこ(胼胝)の原因
たこのできる部位や原因は様々です。足指や足裏にはサイズが合わない靴や硬い靴、歩き方や立ち方の癖が原因でできやすく、手指には長時間ペンを持つ「ペンだこ」やラケットを持つ「ラケットだこ」などが見られます。乳幼児の場合は、母乳やミルクを飲む際の刺激で唇に「吸いだこ」ができることもあります。
たこ(胼胝)の症状
通常、たこは痛みがなく、角質が厚くなることで感覚が鈍くなることがあります。ただし、たこの下に骨の突起がある場合は痛みが生じることがあり、特に骨の変形がある方は痛みを感じやすいです。痛みがある場合、細菌感染や潰瘍の可能性もあるため(特に糖尿病患者に多い)、早めに皮膚科を受診することが推奨されます。
たこ(胼胝)の治療
たこの治療は外用薬の使用や角化部位を削る治療が中心となります。
外用薬(サリチル酸)
サリチル酸は、デスモグレインを溶かして硬くなった角質を柔らかくする作用があります。サリチル酸を含むワセリンや軟膏(スピール膏)を患部に塗ると除去しやすく、長時間固定できるシールタイプも便利です。ただし、周囲の皮膚にも影響を与えるため、患部より少し小さめに塗布・貼付することが大切です。
角化部位を除去(削る)
角質を柔らかくした後、ハサミやメス、やすりで取り除くか、入浴後に軽石を使うと効果的です。