当院の粉瘤・
できもの治療について
粉瘤(アテローム)は自然に治ることはなく、外科手術で除去する必要があります。従来の手術方法では、粉瘤の周囲を大きく切開して縫合するため、傷が目立つことがありました。新宿国際医院では「くりぬき法」を採用しており、必要最低限の切開で粉瘤を除去することで、傷口が目立たずきれいに粉瘤を除去できます。
当院の粉瘤・できもの治療の
特徴
保険適用で粉瘤除去の
手術を行えます
粉瘤除去の手術は健康保険が適用されるため、治療費を抑えて手術を受けることができます。また、加入している医療保険によっては、手術給付金を受け取れる場合もあるため、事前に加入している保険内容をご確認ください。
局所麻酔で痛みを抑えた
手術を行います
手術中は局所麻酔を使用し、痛みを抑えながら治療を行います。痛みが苦手な方には、痛みを軽減する方法をご提案もできますので、お気軽にご相談ください。
入院不要の日帰り手術に
対応しています
当院の粉瘤除去手術は基本的に日帰りで行っており、お忙しい方でも安心して手術を受けることが可能です。
全身麻酔が必要な場合や、悪性腫瘍の可能性がある場合は、当院と連携している医療機関にご紹介させていただき、スムーズな治療を受けていただけるようサポートいたします。
そもそも「粉瘤」とは?
粉瘤とは、皮下にできた袋状の構造物(嚢胞)に角質や皮脂などの老廃物が溜まることでできる良性腫瘍です。アテロームや表皮嚢腫と呼ばれることもあります。初期段階では小さなしこりを感じる程度ですが、徐々に大きくなったり、細菌感染を起こして炎症が生じたりすることもあります。粉瘤は組織を除去しないと治すことはできないため、外科手術で除去する必要があります。
粉瘤の原因
粉瘤は、まれに外傷がきっかけで生じることがありますが、特定の原因がなく自然にできることがほとんどです。しかし、粉瘤が多発する方もおり、体質的に粉瘤ができやすいとされています。
粉瘤ができやすい人とは
粉瘤は誰にでも生じる可能性がありますが、以下の特徴を持つ方にできやすいとされています。
- 肌のターンオーバーが乱れやすい
- ニキビや皮膚の詰まりを潰す癖がある
- 男性
など
以下に、それぞれについて詳しく解説します。
肌のターンオーバーが
乱れやすい人
肌のターンオーバーが正常であれば、古い角質は自然に剥がれ落ちます。しかし、ストレスや睡眠不足、加齢などでターンオーバーが乱れると、角質が厚くなって毛穴が詰まりやすくなります。この状態が続くと皮脂が溜まりやすくなり、粉瘤ができやすくなります。
ニキビ・皮膚の詰まり
ニキビや皮膚の詰まりを無理に潰すことで周囲の組織が傷つき、そこに皮脂や細菌が入りこむことで粉瘤ができやすくなります。
男性
男性ホルモンは皮脂の分泌を促して毛穴が詰まりやすくなるため、男性は女性に比べて粉瘤ができやすいとされています。特に、背中や首、耳の後ろなど、皮脂の分泌が多い場所にできやすいです。
粉瘤には痛みがある?
粉瘤の症状
粉瘤の初期症状は、皮膚下にしこりを感じる程度で、はっきりとした症状が現れにくいです。そのため、自覚されにくく、放置される場合もあります。しかし、皮脂や角質などの老廃物が蓄積することで、徐々にサイズが大きくなります。
また、粉瘤には小さな穴が開いており、そこから細菌が入り込むことで感染を引き起こすことがあります。細菌感染を引き起こすと、痛みや熱感、赤みなどの症状が現れます。細菌感染が起きた場合、抗生物質を使用することでこれらの症状は改善しますが、手術で粉瘤を根本的に取り除かなければ、再発する可能性があります。
粉瘤の治し方(手術方法)
粉瘤は良性腫瘍のため、必ずしも治療が必要なわけではありません。粉瘤のサイズが小さく、生活に支障がなく気にならなければ、治療せずに様子を見ることもあります。
ただし、粉瘤は皮膚の内部にある嚢胞がなくならない限り完治せず、再発する可能性があります。根本的に治療するためには、外科手術によって切除することが基本となります。
炎症が起こっていない場合
炎症が起こっていない粉瘤の場合、10~30分程度の手術で嚢胞を完全に取り除くことができます。粉瘤を除去する手術には、くりぬき法と切除法の2種類があります。粉瘤の大きさや性質、場所によって適切な方法が選ばれます。
くりぬき法
くりぬき法では、粉瘤の上の皮膚に数mm程度の小さな穴を開けて粉瘤を除去します。皮膚の縫合が不要で、約2~3週間かけて自然に穴が塞がるのを待つため、傷跡が目立たない方法です。
切除法
切除法では、粉瘤の大きさに応じて皮膚を切開し、粉瘤を除去します。切開した皮膚は縫合し、数日後に抜糸を行います。そのため、切除法では粉瘤の直径と同じ大きさの傷跡が残ります。
炎症が起こっている場合
粉瘤が炎症を起こしている場合、痛み、赤み、腫れの症状が見られ、押すと膿が出てくることがあります。このような場合はすぐに手術を行わず、まずは炎症を抑える治療を優先して行います。具体的には、皮膚を切開して粉瘤の内容物を除去し、嚢胞の中を洗浄します。これにより炎症は一時的に治まりますが、嚢胞がなくなるわけではないため、再発の可能性があります。そのため、数ヶ月ほど期間をおいて傷が落ち着いた後に、改めて摘出手術を行います。
その他の治療法
切開以外に炎症を抑える治療方法として、注射器で内容物を抜いたり、ステロイドを嚢胞内に注射したりする方法もあります。また、炎症の程度がそれほど強くない場合は、抗生剤を内服して様子を見ることもあります。
粉瘤の治療の流れ
全体の治療
(手術)の流れ
1医師による診察
手術の前に医師が診察を行って、粉瘤の状態を確認します。他の皮膚腫瘍の可能性や、手術が可能かどうかの判断を行います。手術が可能と判断された場合は、手術の説明を行います。
2局所麻酔・手術
手術は局所麻酔をしてから開始します。手術の方法は、粉瘤の状態によって適切な方法をご提案します。
ご不安な点等ございましたら、お気軽にご質問ください。
3ご帰宅
手術後は、手術部位にガーゼを貼った状態でご帰宅になります。抗生物質と鎮痛薬を処方しますので、医師の指示に従って服用してください。
手術当日は入浴、飲酒、運動などは控えて、安静にしてお過ごしください。
4手術翌日
手術翌日は傷口の状態など経過を確認するため、ご来院いただきます。特に問題がない場合は軟膏を処方しますので、ご自宅で指示通りに処置をしていただきます。手術翌日からシャワー浴をして問題ありません。
5経過観察
術後1~2週間後に傷口の状態を確認するため、再度ご来院いただきます。
切除法で縫合した場合は、抜糸を行います。
また、粉瘤は良性腫瘍ですが、摘出した組織は病理検査を行います。1~2週間後の再診の際に、検査結果をお伝えします。
手術(くりぬき方法)の流れ
1診察・診断
医師が診察を行い、くりぬき法での手術が可能かを判断します。粉瘤が大きい場合や、粉瘤がある部位の皮膚が厚い場合は、くりぬき法は行えないため切除法による手術を行います。
2局所麻酔
粉瘤の周囲に局所麻酔を行います。局所麻酔がしっかり効いてから切除しますので、痛みに不安のある方でも安心してください。
3開孔
専用の円筒状のメスを粉瘤の中心に差し込み、約1~5mmの穴を開けます。
4粉瘤本体を取り出す
ピンセットなどの器具を使用しながら、開口部から粉瘤を丁寧に取り出します。粉瘤を完全に取り除かないと再発のリスクがあるため、取り残しがないように丁寧に除去します。
5洗浄・縫合
洗浄し、取り残しがないことを確認して手術は終了になります。くりぬき法では傷口の縫合は不要ですが、必要に応じて縫合する場合もあります。
術後の過ごし方・注意点
粉瘤の除去手術後は、仕事などの日常生活にすぐ復帰することが可能です。ただし、術後数日間は血流が良くなるような行動を避けることが重要です。
注意点
飲酒・運動
血流が増えると出血のリスクがあるため、手術当日と翌日は運動を控えましょう。特に、関節部分にある粉瘤の手術をした場合は、より安静が必要となるため、医師の指示に従ってください。
また、飲酒をすると傷の治りが悪くなるため、術後3日から1週間は飲酒を控えるようにしましょう。
入浴
出血のリスクがあるため、手術当日の入浴は控えましょう。手術翌日以降はシャワー浴可能ですが、術後1週間までは入浴やプールは避け、シャワー浴のみにしてください。
経過観察
術後はガーゼを貼った状態でご帰宅となります。術後3~5日間は血がにじむことがありますが、一般的な経過のため、ご安心ください。シャワーの時はガーゼを剥がし、石鹸で優しく洗い、綺麗に洗い流してください。ガーゼはドラッグストアなどで購入していただき、適宜ご自分で貼り替えてください。
一般的に手術の傷口は術後2~4週間で完全に塞がり、内出血は1~2週間で吸収されます。また、人によっては傷口が硬くなることもありますが、傷が治る過程で起こる通常の反応のため、心配いりません。
粉瘤・できもの治療の費用
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